048-970-8046 メールでお問い合わせ

せんげん台駅西口1分

土日祝営業 年中無休

048-970-8046

8:30〜18:30

相続登記義務化について 掲載メディア 感染症対策について

相続は越谷の美馬克康司法書士・行政書士事務所 相続ガイド《成年後見制度は相続にどう影響するのか》

相続越谷はせんげん台駅1分の司法書士・土日祝営業

高齢者の財産管理が相続の入口であり、判断能力の低下や認知症のリスクによって相続そのものが動かなくなる現実がありますが、そのような場面で利用されることの多い成年後見制度について、相続との関係に焦点を当てて解説します。

成年後見制度とは

成年後見制度とは、判断能力が不十分な方について、家庭裁判所が選任した後見人等が、本人を法律的に支援する制度です。判断能力の低下によって、契約や財産管理が困難になった場合に、本人の利益を守ることを目的としています。

成年後見制度には、大きく分けて次の二種類があります。

  • 法定後見制度
  • 任意後見制度

どちらも相続と深く関係しますが、性質や使われ方は大きく異なります。

法定後見制度

法定後見制度は、すでに判断能力が低下している場合に、家庭裁判所の審判によって開始される制度です。本人の判断能力の程度に応じて、次の3類型に分かれます。

  • 補助(判断能力が不十分な方)
  • 保佐(判断能力が著しく不十分な方)
  • 後見(判断能力を欠く状態が通常の方)

いずれの場合も、家庭裁判所が後見人等を選任し、その監督のもとで財産管理が行われます。

法定後見制度の特徴

法定後見制度の最大の特徴は、本人の意思よりも保護が優先される点にあります。

  • 財産は原則として維持・保存
  • 大きな財産処分には家庭裁判所の許可が必要
  • 後見人は家庭裁判所の監督下に置かれる

このため、法定後見制度は自由に財産を使うための制度ではありません。

法定後見制度と相続の関係

法定後見制度が開始されると、相続に関して次のような影響が出ます。

  • 不動産の売却が原則として難しくなる
  • 相続税対策のための財産処分ができない
  • 生前贈与などの相続対策は認められない

これは、後見制度が本人の生活と財産を守ることを目的としているためです。
結果として、相続対策を行いたいと考えても、後見制度が開始された後では、できることが大きく制限されます。

任意後見制度とは

任意後見制度は、判断能力が十分にあるうちに、将来に備えて契約を結んでおく制度です。本人が予め選んだ任意後見人に対し、財産管理や生活に関する事務を委ねる内容を、公正証書で契約します。判断能力が低下した後、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時点で、契約の効力が発生します。

任意後見制度の特徴

任意後見制度の特徴は、本人の意思を反映した設計ができる点にあります。

  • 誰に後見を任せるかを自分で決められる
  • どこまでの権限を与えるかを事前に決められる
  • 判断能力があるうちに準備できる

この点は、法定後見制度との大きな違いです。

任意後見制度にもある制約

任意後見制度は柔軟に見えますが、注意点もあります。

  • 効力発生後は、後見制度の一種となる
  • 家庭裁判所の監督下に置かれる
  • 相続税対策や自由な財産処分は原則できない

つまり、任意後見制度も万能な相続対策ではありません。

成年後見制度が相続を止める場面

実務上、特に問題になりやすいのが次のようなケースです。

  • 高齢配偶者が相続人となる(老老相続)
  • その後、判断能力が低下
  • 成年後見制度が開始
  • 不動産や預貯金が動かせなくなる
  • 次の相続が目前に迫る

この流れに入ると、相続手続きが極めて困難になります。
成年後見制度は本人を守る制度である一方、相続という観点では動きを止める制度になることがあります。

ここで誤解してはいけないのは、成年後見制度そのものが悪い制度ではないという点です。

  • 判断能力が低下した本人を守る
  • 不当な契約や財産侵害を防ぐ
  • 生活の安定を支える

という重要な役割を果たしています。問題は、相続を見据えた準備がないまま制度を使うことにあります。

相続の視点から見た成年後見制度の位置づけ

相続の観点から見ると、成年後見制度は次のように位置づけられます。

  • 財産を守る制度
  • 相続対策を行う制度ではない
  • 相続の「最終手段」として使われる制度

この点を理解せずに制度を利用すると、後からこんなはずではなかった、という結果になりがちです。

相続ガイド相続・遺言・相続放棄を分かりやすく解説

相続・遺言・相続放棄について、分かりやすく解説した「相続ガイド」です。
民法における相続のルールを、条文をもとに解説しています。

気になるキーワードで検索をして、お求めの解説を探せます。

当サイトの相続ガイドは、掲載日時点における法令等に基づき解説しております。掲載後に法令の改正等があった場合はご容赦ください。

相続・遺言・相続放棄は
相続の専門家へご相談ください
8:30〜18:30 土日祝営業

相続の初回相談は無料です