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相続は越谷の美馬克康司法書士・行政書士事務所 相続ガイド《よくわかる相続放棄の疑問集:トラブル・応用編3》

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相続放棄は、想像以上に厳格な手続きが求められる手続きです。さらに皆さん、それぞれ複雑な事情を抱えていることも珍しいことではありません。
誤解しやすいケースやたまに尋ねられる疑問を取り上げて解説いたします。

よくわかる相続放棄の疑問集:トラブル・応用編3

Q1. そもそも専門家に相談しないと相続放棄は難しいでしょうか?

相続放棄は自分自身でも手続きすることができます。家庭裁判所に申述書を提出し、必要な戸籍や住民票を添付すれば受理されます。

ただし、実務上は次のような場面でつまずく人が少なくありません。

  • 戸籍の収集が複数の市区町村にまたがり、時間がかかる
  • 期限まで残りが短く、急いで提出する必要がある
  • 借金や保証契約の有無が不明確で調査に手間取る

そして、申述したからといって確実に認められる手続きではないことを忘れないでください。全員が全員、相続放棄の手続きをして完了できる者ではないので、多くの場合が司法書士などの専門家へ相談されています。
司法書士などの専門家に依頼すれば、書類収集や申述書作成、裁判所への提出をスムーズに進められます。安心して確実に手続きをしたいなら専門家に相談するのが得策です。

Q2. 相続放棄をした方がいいケースと、しない方がいいケースを知りたいです。

それぞれの状況によって変わりますので、一概に申し上げることは難しいのですが、一般的に以下のように考えられます。

放棄をした方がよいケース

  • 債務が財産を大きく上回る場合
  • 事業の負債や保証債務があり、リスクが高い場合
  • 不動産が老朽化しており維持管理や税金の負担が重すぎる場合

放棄をしない方がよいケース

  • プラスの財産が多い場合(借金よりも資産が明らかに大きい)
  • 不動産や家業などを承継して利用する意向がある場合
  • 保険金や退職金など、相続放棄しても受け取れる財産と組み合わせて有利になる場合

あくまでも一般的な例ではありますが、しっかりと細かく財産調査をして、メリット・デメリットを比較することが重要です。

Q3. 相続放棄をしたことが知られるのは嫌なのですが、大丈夫ですか?

相続放棄の事実は、家庭裁判所の記録に残ります。他の相続人や債務者が家庭裁判所に照会すれば放棄した事実は確認できます。

なお、就職や結婚、日常生活に不利益が生じることはありません。

Q4. 親戚から相続放棄をしてほしいと連絡があったのですが、そうするべきか相談してもよいのでしょうか?

はい、必ず相談してください。相続放棄は「本人の意思」で行うものであり、他人の要請で決めるものではありません。特に「放棄してくれれば私が相続する」といった依頼は、親族間の利害が絡むため注意が必要です。
内容を理解しないまま放棄すると、予想外の借金を避けられたとしても、本来受け取れたはずの財産を失うかもしれません。

Q5. 遺産分割協議で、他の相続人たちに相続を放棄すると伝えました。それで手続きをしておいてもらえるのでしょうか?

他の相続人に代行して手続きしてもらうことはできません。
遺産分割協議で「私は相続しません」と発言しても、それは法的な相続放棄にはなりません。相続放棄は必ず家庭裁判所への申述によって行う必要があります。
遺産分割協議の場で相続放棄をする旨を伝えても、他の相続人が「あなたは相続放棄をする」と知るだけであって、法的な相続放棄をしたことになりません。

宣言したことで相続放棄をしたつもりになっていると、実際には相続人のまま残り、債務を背負うことになりかねませんので、専門家に相談をしてください。

Q6. 妊娠中なのですが、お腹の子の手続きも必要なのですか?

胎児も相続人となります(死産で生まれた場合は相続権はありません。生きて生まれた場合に限り、相続権が確定します)。

このため、妊娠中に父が亡くなった場合、胎児にも相続放棄の手続きをする必要があります。実務では、出生後に親が法定代理人として申述します。

Q7. 相続放棄をする前に、被相続人が所有していた不動産を売却してしまいました。相続放棄はできますか?

相続放棄をすることはできません。相続放棄をする前に財産を処分した場合、それは単純承認とみなされます。不動産の売却は典型的な処分行為にあたり、相続放棄は無効になります。
売却後も相続人として責任を負うことになります。

Q8. 自分が相続を放棄すると、被相続人の弟が次順位ですが、その叔父は独り身で認知症です。自分が何かできることはありますか?

次順位の相続人が認知症などで判断能力が不十分な場合、家庭裁判所に成年後見人の選任を申し立てる必要があります。相続放棄は厳格な意思表示を要する手続きであり、本人が判断できない状態では進められません。
放棄を検討するのであれば、後見人の選任が先決です。

Q9. 被相続人名義の家に同居していますが、相続放棄をしたあともその家に住むことができますか?

被相続人名義の家に同居していた場合、相続放棄をするとその家を使用する権利はなくなります。
ただし、すぐに退去を求められるわけではなく、相続財産管理人が選任されるまでの間は必要な範囲で使用を続けられることがあります。
しかし、勝手に売却したり賃貸に出すことはできません。

Q10. 相続放棄をするとお墓はどうなるのでしょうか?

お墓や仏壇などの祭祀財産は、一般の相続財産とは別に扱われます。「祭祀財産の承継者」が定められ、相続放棄をしても自動的に放棄の対象にはなりません。

具体的には、次のように承継者が決まります。

  1. 被相続人が生前に指定していた場合 → その人が承継
  2. 指定がなければ慣習に従う → 長男が継ぐなど地域の慣習
  3. 慣習もなければ家庭裁判所が決定

したがって、相続放棄をしても「お墓を守る役目」だけは残ることがあります。
ただしこれは借金などの負債とは切り離されており、経済的負担をともなう場合には他の親族と協議して分担することが可能です。

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